北原みのり「高速道路の暴力と差別」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

北原みのり「高速道路の暴力と差別」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

このエントリーをはてなブックマークに追加
北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

北原氏が、「路上の空気」について論じる(※写真はイメージ)

北原氏が、「路上の空気」について論じる(※写真はイメージ)

 作家・北原みのり氏の週刊朝日連載「ニッポンスッポンポンNEO」。北原氏は煽り運転により2人の命が奪われた事件をテーマに、「路上の空気」について論じる。

*  *  *
今年6月、家族4人の乗る車が高速道路で煽られ、追い越し車線に無理やり駐車させられ、煽り運転していた男に暴行を振るわれたあげくトラックに追突され、娘2人の前で両親が亡くなってしまった。

 この事件が頭から離れない。まるでその場に自分がいたかのように、全ての光景が一つひとつデジャヴのように、生々しく目に浮かんでしまう。

 事件のきっかけは、パーキングエリアで、道を塞ぐように駐車していた男に注意をしたことだった。注意されたことに激昂した男が、高速で執拗に背後から煽り続けた。雨の夜だった。視界の悪いなか、背後から強く白いライトがピッタリと煽るようについてくるなんて、想像しただけで体がこわばってしまう。同乗していた女の子たちは、どれほど怖かったことだろう。

 とはいえ、パーキングエリアでの諍いや、いらついた車が追いかけてくるさまは、恐らく車を運転する人たちにとっては全て既視感のある出来事なのではないか。少なくとも私は知っている。時速100キロ以上で前の車にピタッと張り付き強引に追い越したがる車など、高速ではほぼ100%出会うものだし、威嚇するように蛇行する運転手に、ひやっとしたことなど数え切れない。また追い越しざまに「はぁ?」みたいな表情で相手の顔を確認したがる威嚇系ドライバーは、かなりの確率でいる。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい