俺? ないない、全然ないよ、妥協しまくりだもん(笑)。佐々木とはマインドの向き合い方が違うというか。僕らの場合はみんなで作っていかなくちゃならないから、柔軟さもなければ輪に入っちゃいけないと思う。

──作品においても、嵐というグループのあり方においても?

 そうですね。

──その感覚はもともと?それとも、仕事をするなかで培われた?

 どちらもです。若いときからお仕事させていただいてますが、わりと早い段階からその感覚はありました。“みんなで作っていく”ということは、最重要課題だったな。

──ところで、天才料理人を演じたものの、二宮さん自身は食に関してほとんどこだわりがないそうですね。

 そうですね(笑)。

──思い出の料理とか、ありますか?

 うーん、なんだろう?(しばし考える) カップ麺かな。ジャニーズJr.だった頃、少年隊の舞台に出演させていただいたんですが、それが僕にとって初めての舞台だったんですね。青山劇場の地下にある自動販売機で買ったカップ麺。ありがたいことに味が変わらないから、食べるたびにJr.のみんなで食べている場面とか、練習や本番のこととか、その劇場全体のこととか、思い出しますね。(構成 本誌・野村美絵)

週刊朝日 2017年11月10日号より抜粋