「先生に惚れて授業に出席しているのであって、僕は単位が欲しいわけじゃないんですと言って、結局2年、同じ講義を受けました(笑)。私は、正しいことをするよりも、誰もできないことをすることに意味があると思って大学に通っている。親のすねをかじっている若い学生に対しては、“ザマーミロ”ですよ。そんなこと、彼らには到底できないんだから(笑)」

 そうやって常識の壁を突き破りながら、“ダメなヤツ”が息苦しさを感じがちな今の世の中を憂いてもいる。

「みんなが集まる優れた人のところには、大して運はないよね。スグレモノは、愛されて当然だと思っているから、恩返しという古くさい精神が働かない。ダメな子は、ちゃんとその子を見て、『愛してるよ』と言ってあげたら、必ず、『精一杯頑張んなきゃ』って思うんです。僕は、自分もダメな子だったからよくわかる。自分はダメだって思っている人たちに、“心配するな、まだ面白いことはいっぱいあるよ”ってことを、なんとかして教えてあげたいなぁ(苦笑)」

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