希望の党の小池代表(c)朝日新聞社
希望の党の小池代表(c)朝日新聞社

「小池さんがこれからどうなるかなんて、もはや安倍政権の関心の圏外です」

 官邸関係者がこう突き放すように、人気の急降下が止まらない小池百合子氏。

 希望の党代表だけでなく、都知事としての立場も危うくなってきた。自民党都連関係者はこう言う。

「小池さんへのバッシングはひどくなると思います。というのは希望の党の失速を受けて、小池さんに見切りをつける都庁職員が増えていますから。小池さんの強みは50議席を超える都議会第1党の都民ファーストの会(都民F)だったから都庁職員も小池さんのほうを見て働いている人が多かった。それがこの惨状を見て、そっぽを向き始めています」

 小池都政が誕生して1年余り。都庁関係者は意外な小池氏の側面を語る。

「この1年間、腰をすえて実務を続けているとはとても思えない状況が続いていました。いちばん困るのは小池さんが何に対し怒っているのか、よくわからないこと。それから彼女は人に任すことができないことです。こちらが硬直しちゃって、忖度もできないし、進まないんですね」

 都知事になってからは、都の職員より、外資系コンサルタントや特別秘書を重用するブレーン政治と批判を浴びた。

「小池さんは無能な人は嫌いですが、自分より目立つ人もダメなんです。都民Fの新人を見ればわかるけれど、キャリアはしっかりあるけど、地味な人が好き。ヒロインは彼女だけでいいんじゃないですか」(前出の都庁関係者)

 当時から小池氏を支え、東京10区で落選し、政界引退を表明した若狭勝氏(60)はこう話した。

「前原(誠司)氏が提案した民進党全員が希望に合流するという形で進んでいれば、結果は違ったと思いますが、政党は基本的な考えが一致した人が集まり運営されるべきものだと思いますから」

 小池氏の指名で若狭氏は、民進出身の玄葉光一郎氏と候補の公認調整役を務めた。
 小池氏が比例の名簿で近畿ブロックで樽床伸二元総務相を単独1位、防衛省出身で小池氏に仕えたことのある井上一徳氏を単独2位にするなど、お友達の優遇ではないかと指摘されているが、若狭氏はその舞台裏をこう語った。

「それを決めたのは小池さんですね。その順位決定に私は関わっていない」

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