カードは使った金額に応じて、ポイントがもらえる。例えばコンビニで100円のものを買えば、1ポイントもらえるといった具合だ。たまったポイントは別の支払いなどに充てられる。提携した店以外ではポイントをもらえないケースもあるため、ナナコ、ワオンなど複数持って使い分けると有利だ。よく行く店の支払いを全て電子マネーにすれば、月に数百円はポイントがたまることが多い。年間では数千円になる。「めんどくさそう」と思っている人は、知らない間に損をしているのだ。

 ポイントで高い還元率をめざすには、電子マネーとクレジットカードを組み合わせた一体型のカードを活用しよう。現金ではなくクレジットで入金することで、ポイントがたまりやすくなる。使う時と入金する時に「ダブル」でたまるイメージだ。

 発行には審査があり、年金生活者でも申し込むことはできるが、退職前に作っておくと確実だ。

「スイカであれば『ビュー・スイカ』、ナナコであれば『セブンカード・プラス』というように、一体型のカードはいろいろある。年会費が無料のものもあるので、利用額や目的に応じて選んでほしい」(岩田さん)

 注意点も覚えておこう。電子マネーのカードを落とした場合は、入金分を勝手に使われる恐れがある。いったん入金すると、後から返金できないことが多い。

 不安かもしれないが、便利なことは間違いない。まずは第一歩を踏みだそう。(本誌・大塚淳史、多田敏男)

週刊朝日 2017年11月3日号