そこで現金派の方にもわかりやすいように、改めてまとめてみた。

 日本で使われる電子マネーは、大きく二つに分かれる。大手小売業などが運営する「流通系」と、鉄道会社などの「交通系」だ。

 流通系ではセブン&アイ・ホールディングスの「nanaco(ナナコ)」、イオンの「WAON(ワオン)」、「楽天Edy(エディ)」が代表的だ。

 交通系は切符の代わりにもなる。JR東日本の「Suica(スイカ)」、関東の私鉄やバス会社が共同運営する「PASMO(パスモ)」が有名だ。交通系は各地域で名前が異なる。ほかにNTTドコモの「iD(アイディ)」などもある。

 iDを除く五つの電子マネーは、あらかじめお金をカードに入金しておく仕組みだ。まずはカードを手に入れよう。コンビニやスーパー、駅の窓口などに行けばその場で発行してくれる。発行手数料が通常300円程度かかるが、キャンペーンで無料で入手できることもある。入金はコンビニのレジや駅の券売機などでできる。

 どのカードにすべきかわからない場合は、利用する交通機関に応じて選ぶ。電子マネーに詳しい、消費生活評論家の岩田昭男さんはこう勧める。

「関東でJR沿線に住んでいるならスイカ、東急電鉄、京王電鉄といった私鉄沿線ならパスモを選べばいい。スイカやパスモなら無記名式もあるので、簡単にカードを作ることができる。入門として使うにはいいかもしれません」

 セブン−イレブンならナナコ、イオンならワオンというように、よく行く店に応じて選ぶこともできる。

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