北原みのり「『不倫』から『解散』までの3週間」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北原みのり「『不倫』から『解散』までの3週間」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

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北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

北原氏は今回の衆議院選挙で歴史の真理を垣間見た(※写真はイメージ)

北原氏は今回の衆議院選挙で歴史の真理を垣間見た(※写真はイメージ)

 もちろん、そこ、一本の線で単純につながっているわけじゃない。だけど人類の歴史が私たちに教えてくれるのは、大きな転換の引き金は、とっても小さなことかもよ、という真理。歴史を動かすのは、ミサイルの脅威よりも、小さな恋の小さな油断から……と思えばこそ歴史は面白い。今回の「不倫」報道、日本の運命を変えた「世紀の『不倫』」でしたと、後の歴史で位置づけられる可能性だってある。「不倫」報道を否定しているのに、山尾さん、ゴメンナサイ。でも、山尾さんが規模のデカい人であることは確かでしょう。

 そして、今回ほど様々を暴いた選挙戦もなかった。小池百合子氏の傲慢、泥船感たっぷりの民進党から真っ先に逃げ出す議員たちの横顔、前原氏の意味不明な錯乱、そして裏切られた者たちの覚悟が生んだ立憲民主党など……ほんの少し前には全く予想もできなかった現実が次々に現れた。つくづく突きつけられたのは、風を読むことに長けた政治家が読もうとする空気、乗ろうとする風の向きも、一瞬で変わってしまうということ。であれば、私たちに必要なのは、空気や風を読む力や、流れを力ずくで変えようとコントロールする政治家ではなくて、人々に真実を伝えて信用を得ようとする政治家だ。そして、政治家を簡単に信用せず、疑いを持ちながら「監視」する、こちら側の冷静な判断力なのだろう。

 さて、まだ投票日まで2日ある日本は、台風上陸を間近にワサワサした空気が流れてます。来週の私は、どんな空気を生きているのでしょう。台風一過、清々しい日を迎えられていますように。

週刊朝日 2017年11月3日号


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北原みのり

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