青藍泰斗・石川を1位指名する球団はどこだ(c)朝日新聞社
青藍泰斗・石川を1位指名する球団はどこだ(c)朝日新聞社

 プロ野球ドラフト会議(10月26日)に向け、いよいよカウントダウンが始まった。プロ志望届の提出者は210人(高校生106人、大学生104人)。社会人野球を含めると約250人となりそうだが、やはり気になるのは各球団の1位指名選手。その年のアマチュア球界の顔とも呼べる、将来有望な「選ばれし12人」は──。

 高校通算111本塁打の早稲田実・清宮幸太郎は、複数球団による争奪戦が必至。社会人屈指の左腕であるJR東日本・田嶋大樹もまた、1位指名確実の逸材だ。清宮争奪戦の回避をいち早く宣言した広島は、地元の広陵・中村奨成を最上位で指名する方針を示している。ただ、それ以外の「ドライチ」候補で確実に名前の挙がる選手がいないのが今年の特色とも言える。今夏の時点で「12人がそろわない……」と嘆いたスカウトもいたほどだ。

 そんな中、1位指名の可能性を秘めるのが、清宮世代屈指の右腕として高い評価を受ける青藍泰斗・石川翔だ。今夏の栃木大会準決勝で昨夏甲子園覇者の作新学院を相手に3失点完投。甲子園出場は逃したが、最速151キロのストレートと真骨頂のスライダーを軸に打者を牛耳る投球術は、スカウトの目にも「金の卵」として映った。あるスカウトは言う。

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秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

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