笑って許して!(c)朝日新聞社
笑って許して!(c)朝日新聞社

〈こんにちは、アコです。アメブロ始めました!!(中略)あたたかい目で見守ってくれると嬉しいです! 頑張って近況投稿するので、みんな読んでね!〉

 自らをアコと呼ぶのは、“芸能界のご意見番”こと和田アキ子(67)。10月1日に、ブログを開設したのだ。初投稿には、7千件近い「いいね!」がつき、450件以上のコメントが寄せられ、ファンの間で大きな反響を呼んだ。

 ファンよりも和田の周囲の人にとって大きなニュースになったと語るのは芸能評論家の三杉武氏だ。

「和田さんは姉御肌というか親分的な感じで、勝俣(州和)さんやカンニング竹山さんなど、かわいがっている後輩がたくさんいます。芸能界はなんだかんだ体育会系。和田さんに気を使ってウォッチしなくちゃいけないコンテンツがひとつ増えてしまった。今後の周囲の反応に注目ですね」

 豪快なエピソードの多い和田はSNSに疎そうなイメージもあるが、実はツイッターやインスタグラムはすでに始めている。フォロワー数はそれぞれ約5万人と約2・4万人だ。若者を中心に人気のインスタグラムを始めたのは今年の6月。そして今回のブログ開設。矢継ぎ早の展開には何か意図があるのだろうか。

「市川海老蔵さんをはじめ、人気歌舞伎役者がブログを始める背景には、新たな若いファン層の開拓という狙いもあるでしょう。近年の興行の世界ではタニマチ世代の高齢化や“引退”問題も抱えています。その波は音楽業界にも当然あって、ベテラン歌手の和田さんもしかりです」(三杉氏)

 和田は今年、歌手デビュー50周年。「去年のNHK紅白歌合戦の落選を消化できず、ファンの支持を集めて返り咲きを狙っている」との芸能ライターの指摘もある。

 肝心の内容はというと、5日現在、3度更新され、簡単なあいさつと、他のSNSにも投稿してある共演者との写真を貼り付けるといったもの。ご意見番にしては無難な内容だ。

「和田さんはテレビのイメージと違い、繊細でデリケートな人柄。芸能人のブログはコメント欄が荒れやすく、書き込みをまともに受け止めて落ち込まないか心配です。炎上を避け、後輩や共演者との写真を載せるなど、たたかれない内容に終始するのでは」(三杉氏)

「今年の紅白はアッコにおまかせ!」くらいの豪快で破天荒な投稿を見たいものだが……。(本誌・秦 正理)

週刊朝日 2017年10月20日号

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秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

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