──ファンとの写真撮影を断ったりして、SNSと心がけて距離を置く一方で、あなたはウェブ上にブック・クラブのページを公開したり、そこでファンとの交流もしているようですが、どのあたりに公私の境界線を引いているのですか?

「私がネット上でファンとシェアする内容は、シェアしても自分がいつも通りの生活を送るのに支障をきたさない範囲内、というふうに決めている。プライバシーが守れる範囲内ならOKなの。私が気楽にスーパーマーケットや友達のバースデーパーティーや家族の集まりに行くとか、そういった日常生活の大きな妨げになることなのかどうか、その辺が判断の基準になる。現在の私は、はっきりとノーが言えるようになった。若い時は、それができなくて、何に対してもイエスとばかり言っていた。でも気が付いたの。自分の人生を生きたいように生きるためには、プライバシーを守る必要があると。だから今ではそれについて、真剣に対処しているわ」

──誰もがスマホで何もかも写真に撮る時代になりました。あなた自身いろんな人からカメラを向けられてきたと思いますが、どう対処していますか?

「人はあまり深く考えずに写真を撮る。実は私もアフリカに行った時、目に映るものを写真に撮った。そしたら誰かに、写真を撮る前に撮っていいか尋ねるべきだと指摘されたの。そこで気が付いたの。私の写真を撮る人に、まず撮っていいか尋ねてほしいと感じている。なのに外国に行ったら私自身が、それと同じことを気が付かないうちにやっていたのよ。写真を撮るのがあまりにも簡単で、誰もがやっていることだから、公私の境界線に気が付かず、マナーを無視してしまうことが多い。テクノロジーとともに育った世代というのは、その境界線を知らずに育ってしまった。間違いを犯すことで、私たちは何かを学べればと思うわ」

──あなたの演じるメイは勤勉で努力家ですが、自分と共通点があると思いますか?

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