田原総一朗「『安倍退陣論』まで出た小池劇場の失速」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「『安倍退陣論』まで出た小池劇場の失速」

連載「ギロン堂」

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田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

田原氏がこれまでの「小池劇場」を振り返る(※写真はイメージ)

田原氏がこれまでの「小池劇場」を振り返る(※写真はイメージ)

 26日の夜には、小池都知事と民進党の前原誠司代表が極秘会談をして、事実上、民進党が希望の党に合流することを決めた。つまり、民進党の衆院議員はすべて希望の党から出馬することになったのである。

 小池氏は衆院の過半数である233議席を確保するための候補者を擁立すると表明した。民進党が希望の党に合流することは、安倍自民党にとって大きな脅威になる。安倍首相も強い衝撃を受けたはずだ。

 自民党内部でも「公明党と合わせても233議席の獲得は無理かもしれない。220台に落ちれば安倍退陣も起き得る。そのとき、安倍氏に代わる首相は誰が良いか」という話題まで出たということだ。安倍首相は公明党と合わせても233議席を獲得できなかったら辞任する、と表明しているのである。

 ところがその後、小池代表は「(民進党から)全員を受け入れることは、さらさらない」と言い切った。候補者を選別するというわけだ。

 希望の党は集団的自衛権の行使にも憲法改正にも賛成している。だから、こうした基本的な考え方の異なる議員は受け入れない。つまりリベラル派は外すということだ。そこで民進党内で混乱が生じ、枝野幸男氏は立憲民主党を立ち上げると宣言した。同党には数十人が参加するのではないかとみられている。

 立憲民主党が社民党や共産党と連携することで、衆院選は三つの勢力が争う構図となった。安倍自民党には大義なき解散という疑惑がつきまとい、希望の党は政策が明確でなく、自民の補完勢力になるのではないかとの疑いが生じる。さて、有権者はこの選挙に、どのような判定を下すのか。

週刊朝日 2017年10月20日号


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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