肩と腕に激痛…春風亭一之輔が壮絶バトルを繰り広げた相手は? (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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肩と腕に激痛…春風亭一之輔が壮絶バトルを繰り広げた相手は?

連載「ああ、それ私よく知ってます。」

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春風亭一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ)/1978年、千葉県生まれ。落語家。2001年、日本大学芸術学部卒業後、春風亭一朝に入門。JFN系FM全国ネット「サンデーフリッカーズ」毎週日曜朝6時~生放送。メインパーソナリティーで出演中です

春風亭一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ)/1978年、千葉県生まれ。落語家。2001年、日本大学芸術学部卒業後、春風亭一朝に入門。JFN系FM全国ネット「サンデーフリッカーズ」毎週日曜朝6時~生放送。メインパーソナリティーで出演中です

ようやく寝ついた夜中の1時にブンブンと音が聞こえてきて…(※写真はイメージ)

ようやく寝ついた夜中の1時にブンブンと音が聞こえてきて…(※写真はイメージ)

「ツッターっ!!」。もう嫌だ。早く寝たい。「虫とり網、持ってきたら? 玄関にあるよ」。人に言うなら自分でやったらいいじゃないか!という言葉をのみ込み、暗いなか階段を下りる。案の定、足を滑らせ階段を踏み外した……。イタタ。

「早く、それで捕まえて!」

 家内がせかすが、網の長さの感覚がつかめない。ぶるんぶるん振り回すと、蛍光灯を直撃。部屋中に長年積み重ねてきた綿ぼこりが舞う。「ゲホゲホ……」。思い切り吸い込んだ。もう嫌だ。ホント早く寝たい。

 しばらくするとカナブンも寝ついたのか、おとなしくなった。

「今のうちだ、寝よう……」

 ダメだ。一度起きたら、なかなか眠れない。結局、明け方までぼんやりしていた。時折、カナブンがカサカサ動いている。気になってしかたない。トイレに3回行った。近いなぁ、トイレ。

 朝、戦のあとの静けさか。「カナブンどっか行っちゃったかな……」と独りぶつぶつ呟きながら朝刊をとりに玄関へ。

「あ、いた」

 玄関マットの上に、ちょこんと乗ったカナブン。「ナイスファイトだったぜ」。昆虫特有の複眼で、私に語りかける。

 右手を差し伸べると、おとなしく私の手のひらの上に乗った。玄関のドアを開け、「ほら、飛んでゆけ……ファラウェイ……」。泣きそうになった私。一晩で涙腺がずいぶんゆるんだ。

 朝食をすませ、コーヒーを飲んで、「なんかおなか減ったね……」とつぶやいたら「あんた、一体いくつよ?」と呆れられた。来年40だ。

週刊朝日 2017年10月6日号


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春風亭一之輔

春風亭一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ)/1978年、千葉県生まれ。落語家。2001年、日本大学芸術学部卒業後、春風亭一朝に入門。新刊書籍『春風亭一之輔のおもしろ落語入門 おかわり!』(小学館)が出ました!

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