皇居ランの様子(c)朝日新聞社
皇居ランの様子(c)朝日新聞社

 少しずつ秋の気配が深まり、人恋しくなるこの季節。パートナーを見つけたいならばそろそろ「婚活」に本腰を入れたいところ。婚活支援やブライダル関連を本業とする人は数々の成功例や失敗例を見てきたはず。いわば婚活の“プロ”は、自身の婚活をどう行っているのか。本業から得られたノウハウを3人のプロに聞いた。

 夕暮れにはまだ少し時間のある、午後4時過ぎ。とある都内高級ホテルのバー。一人の日本人女性が、見るからに仕立ての良さそうなスーツに身を包んだ中年のアメリカ人男性に声をかけた。

 女性は英語が堪能な既婚者。傍らには“バツ2”の女友達が一緒にいる。友達はあまり英語が話せないものの、60歳とは思えない肌ツヤと色気の持ち主。底抜けに明るい性格で、人生の酸いも甘いも経験した、恋愛経験豊富な女性だ。3人はたちまち意気投合し、バーから男性の宿泊するスイートルームに場所を変え、夜11時までワインを飲んでおしゃべりを続けた。

「高級ホテルのバーで裕福な外国人男性との出会いを求めるなら、午後4〜5時の夕暮れ前の時間帯がオススメ。会食前の一杯を楽しみに来ている男性との出会いが期待できます。日が暮れると、ギラギラした女性が押し寄せ、競争が激化してしまいますから」

 婚活・離婚カウンセラーで、夫婦問題研究家の岡野あつこさん(63)は、こう話す。実は、このバツ2女性は岡野さん自身だ。3年前、前出のアメリカ人男性・J氏(51)に出会い、真剣に恋をしている。最初の出会いで連絡先を交換し、以来彼が仕事で日本に来るたびに会っては親交を深めてきた。

 岡野さんは、1度目は28歳のときに5歳年下の男性と、2度目は56歳のときに24歳年下の男性と結婚し、離婚。

「三度目の正直の結婚は、この人(J氏)としたい」

 恋する乙女の眼差しでこう話す岡野さんだが、そこはプロの婚活カウンセラー。決して恋に盲目にはならず、“目標”を設定して、着実に一段一段、ステップを積み重ねてきている。

次のページ