室井佑月「まさかと思わせる作戦?」

連載「しがみつく女」

 作家・室井佑月氏は、北朝鮮のミサイル発射に際して、政府がとった一連の対応に憶測をめぐらしている。

*  *  * 
 東京新聞の望月衣塑子(いそこ)記者が、菅官房長官記者会見で、8月31日と9月1日、北朝鮮のミサイルやJアラートについて質問した。

 かいつまんでいうと、

──ミサイル発射の前夜、安倍首相は公邸に宿泊した(滅多にない)。前夜からなんらかの情報があったのではないか、だとしたらなぜ国民にもっと早い時点で通知しなかったのか、安全で問題ないと思ったから伏せていたのか。Jアラートが作動しても国民が逃げる時間はない、前夜の情報の中で日本の領土領海にミサイルが落ちる可能性が高かったら、国民は知らせてもらえたのか。どういう情報の判断で、当日、その日は伝えられなかったのか──。

 そして、菅さんは望月さんに質問され、かいつまんでいうとこう答えていた。

──政府はありとあらゆる方法を取って、国民の生命と財産を守ることを考えている。が、その考えは控えさせていただく──。

 このことに関して、日本政府がどの程度の情報収集能力があるか、政府の最高機密なんだから、こんな公の場で答えるわけないだろ、そういって彼女を批判している評論家などがいる。

 えーっ、あたしは菅さんは答えたくないから、逃げただけだと思うけど。

 この国の情報能力がすごいってことにすれば、安倍首相は前日から知っていて黙ってたってことになり、それも問題だし、原発は止めないくせにJアラートをあんなに広範囲で流したのも、なんらかの意図があると思われても仕方なかろう。

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