――『光のなかに立っていてね』が出るまで長かったですね。

 シングルは出してましたけどね。

――9年間、アルバムは出ませんでした。

 スタジオにこもってゴソゴソやってましたよ。ずっと曲づくりばっかり。できもしない曲を延々と……。

――『光のなかに立っていてね』が完成したタイミングで峯田さんを除くメンバー3人が脱退しました。その理由を説明できますか。

 まあ、いろいろあって。お互い人間なんで。どう言っていいか分からない。察してくれよとしか言いようがない。でも、メンバー同士、愛し合っていました。メディアもファンも知らないところで僕らは愛し合っていました。

――いまはサポートメンバーとのコラボですね。

 はい。それぞれ別のバンドでも活動しています。

――今年7月にシングル「エンジェルベイビー」を発売。8月末に「骨」、9月には「恋は永遠」と、3枚続けてリリースします。ポップで聴きやすい仕上がりになっていますね。

 昨年に出した「生きたい」が重たいテーマだったので、次は、ちょっと明るめの曲をやりたいなって。

――「生きたい」は15分に及ぶ大作ですね。「僕は僕を罰しなければ。おまえは間違っていると」と自分を断罪するような歌詞。

 そうですね。メンバーが抜けるなどいろいろあった中で、まずこういう曲を作らないと先へ進めないな、と。で、実際に作ることができた。「生きたい」を完成させたことで、自分の中では決着をつけることができた。

――10月には初の武道館公演がありますね。

 僕は何も言っていないのに、マネジャーが勝手に決めたんです(笑)。

――ライブでのメンバーたちとの一体感は出てきましたか。
 まだこれからじゃないですかね。今のメンバーでのライブも10回に満たないんで。

――12月で40歳。「不惑」を迎えます。

 はい。

――ステージを転げ回り、客席に飛び込む。擦り傷、切り傷は当たり前、ときには骨折までした激しいライブ・パフォーマンスが魅力の一つでしたが、これからは……。

 肉体的に落ちていくものは取り戻せない。残っているものを生かすしかない。かつては「この日が最後のライブになってもいい」ってくらいの勢いでやっていました。今はできるだけ長生きして、いっぱい歌っていたいという気持ちになっています。

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