田原総一朗「米朝を新しい『6者協議』の席に着かせる手段はあるか」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「米朝を新しい『6者協議』の席に着かせる手段はあるか」

連載「ギロン堂」

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ジャーナリストの田原総一朗氏は米朝両国の思惑から衝突を回避する糸口を探る(※写真はイメージ)

ジャーナリストの田原総一朗氏は米朝両国の思惑から衝突を回避する糸口を探る(※写真はイメージ)

 だが、北朝鮮は5カ国には秘密で核開発を進めていて、06年10月9日に第1回の核実験を、さらに09年5月25日には2回目の核実験を行った。5カ国は、いわば北朝鮮にだまされたのである。

 6カ国協議は08年12月で中断された。5カ国は、いずれも北朝鮮に不信感を抱いたが、なかでも米国の怒りは強烈だった。

 北朝鮮は、何よりも米国との会談を求めていて、そのために設けられたのが6カ国協議だったからだ。

 米国は、北朝鮮をまったく信用していない。だから、文大統領の懸命の訴えを拒んだのである。

 もっとも、米国のティラーソン国務長官は「北朝鮮の体制転換は求めない。政権の崩壊を企図しない。朝鮮半島の統一を加速する意図はない。米国が38度線を越えて軍を派遣することはない」と述べている。ただし北朝鮮の核放棄が条件である。

 一方、北朝鮮側は米国に届く「核ミサイル」が、米国から攻撃されないための唯一の手段だと信じ込んでいる。それを持たない限り、イラクやアフガニスタンのように米国につぶされると思い込んでいるのである。

 本当は、新しい6カ国協議を設けるべきであるが、米国と北朝鮮をどのように説得すれば良いのか。極めて難しいが、米朝の衝突を回避するためには、なんとしても必要である。

週刊朝日 2017年9月8日号


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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