仁藤優子(にとう・ゆうこ)(左)/1971年、千葉県生まれ。86年、ホリプロタレントスカウトキャラバンで「アクターアクトレス賞」を受賞し、芸能界入り。87年、「おこりんぼの人魚」で歌手デビュー。同年の日本歌謡大賞で放送音楽新人賞を受賞。89年、「そのままの君でいて」がテレビアニメ「機動警察パトレイバー」の主題曲に。91年、「笑っていいとも!」の水曜レギュラーになるなどバラドルとしても活躍した後、ドラマや映画、舞台などにも多数出演。(撮影/横関一浩)
仁藤優子(にとう・ゆうこ)(左)/1971年、千葉県生まれ。86年、ホリプロタレントスカウトキャラバンで「アクターアクトレス賞」を受賞し、芸能界入り。87年、「おこりんぼの人魚」で歌手デビュー。同年の日本歌謡大賞で放送音楽新人賞を受賞。89年、「そのままの君でいて」がテレビアニメ「機動警察パトレイバー」の主題曲に。91年、「笑っていいとも!」の水曜レギュラーになるなどバラドルとしても活躍した後、ドラマや映画、舞台などにも多数出演。(撮影/横関一浩)

 妻は歌唱力で人気を博した元アイドル歌手で俳優の仁藤優子さん。夫は舞台俳優から声優へと活躍の場を広げ、洋画の吹き替え、ゲームにアニメ……と八面六臂の西凛太朗さん。笑いの絶えない夫婦の馴れ初めとは?

*  *  *

妻:今は親子3人で、空手を習ってるんです。

夫:僕は若いころ、ちょっとやったことがあって。

妻:息子は6歳なんですけど、子どもって元気があり余ってるじゃないですか。

夫:僕がちょっと蹴ってみな、殴ってみな、って相手をしてるうちに、ちゃんと空手、習ってみる?と。

妻:子どもが習い始めたのを見てたら、私もやりたくなっちゃって。

夫:おかげで空手の試験前なんて、僕が練習台ですよ。2人からボコボコにされて、あざだらけ。

妻:夜、すっかり寝る支度もできてるのに、突然、父と子で空手が始まるの!

夫:(笑)

妻:寝てくれよー! 今さら汗かくようなことするなーっ!って。

夫:始まっちゃうんだよね。

妻:まさか、こんなに子煩悩な父親になるとはねえ。

――芸能界にいても生きる世界が違った

夫:小学校のときは、確かに演劇部でしたね。

妻:へぇ! 知らなかった!

夫:そうなんだよ。でもその後、文学青年だったとか、そんなこと全然なくて。

妻:でしょうね(笑)。

夫:とにかく松田優作さんに憧れてた。優作さんが文学座だったから、そうか、じゃあ受けよう!

妻:単純!

夫:みんなそうだったんだよ。文学座のオーディションは、松田優作みたくなりたい人だらけだったもの。

妻:でも、受かったんだから大したもんじゃない。

夫:まあね。でも親は大反対。父親は大阪で建築会社を経営してたんですが、劇団員=食えない、って感覚でしたから。やめとけやめとけ、って。

妻:厳しい世界だもんね。

夫:それがあるとき、取引のある銀行の人から「息子さん、何してるんですか?」って聞かれて、文学座にいます、と。そしたら「大したもんですよ。息子さん、大丈夫ですよ」って言われたらしくて。

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