胃がん手術の後遺症で悩むのは「おなら」 うまく付き合うには? (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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胃がん手術の後遺症で悩むのは「おなら」 うまく付き合うには?

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週刊朝日#がん
胃切除後に困っていること(週刊朝日 2017年9月1日号より)

胃切除後に困っていること(週刊朝日 2017年9月1日号より)

 胃がんの年間罹患者数は13万3900人(2016年予測)で、がんの中で2位。8月22日発売の週刊朝日ムック「胃がんと診断されました」から、手術をした後の生活の悩みについて紹介する。

 胃がんは長年、日本人に最も多いがんだった。しかし近年は罹患率、死亡率ともに減少傾向にある。胃がんにかかる人の割合は40代後半から増え始め、加齢とともに高くなっていく。さらに今後も高齢化していくと考えられている。

 日本の胃がん治療のレベルは高く、6割以上の人が治るようになった。一方で、切除手術を受けた人の多くがさまざまな後遺症を抱え、我慢しながら生活している。

 多病院の医師や栄養士などが参加する「胃癌術後評価を考える」ワーキンググループは、患者が自覚している術後障害の症状や程度をPGSASアプリという評価システムを使ってスコア化した。その結果、術式ごとに現れやすい症状にちがいがあるだけでなく、同じ術式でも症状の程度は個人差が大きいことが明らかになった。

 胃の各部分にはそれぞれ役割があるため、どこを失うとどのような症状が出てくるのか、予測がつく。しかし年齢やもともとの体力、持病の有無などさまざまな要因で症状の出やすさはちがってくる。

 同ワーキンググループの発起人で国際医療福祉大学病院外科教授の吉田昌医師はこう指摘する。

「症状の感じ方には、それぞれの生活環境も深くかかわっています。たとえば患者さん自身が悩んでいる症状で最も多いのは『おなら』ですが、家中心の生活をしている人と、接客など他人と近い距離で働く人とでは感じ方や困り具合が全く異なります」

 おならが出やすくなるのはおもに二つの原因が考えられる。まず、胃があった時は、食べ物と一緒にのみ込んだ空気を必要に応じて口から出すことができていたが、胃を切除するとすぐに腸へ流れ込んでしまう。もう一つは、胃が小さくなることで胃酸の分泌が減り、食べ物が十分消化されないまま腸に流れ、腸内の細菌叢が変化して食べ物の異常発酵が起きやすくなること。そのため、おならが出やすくなるだけでなく、臭さも増すようだ。

 職場に復帰するなど「社会とつながること」をきっかけに、新たな問題が生じることも少なくない。


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