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「打者心理はじゃんけんと同じ」古田敦也の「甲子園の観戦術」

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週刊朝日

古田敦也(ふるた・あつや)/1965年生まれ。89年ドラフトでヤクルトから2位指名され入団。91年にセ・リーグ首位打者となり、リーグ優勝5回、日本一4回。2006年から選手兼任監督を務め、07年に退任、現役も引退した(撮影/写真部・小原雄輝)

古田敦也(ふるた・あつや)/1965年生まれ。89年ドラフトでヤクルトから2位指名され入団。91年にセ・リーグ首位打者となり、リーグ優勝5回、日本一4回。2006年から選手兼任監督を務め、07年に退任、現役も引退した(撮影/写真部・小原雄輝)

 99回目を迎えた夏の甲子園。白球を追う高校球児のひたむきなプレーにはさまざまな心理が働いています。より深く高校野球を楽しみたい! 観戦術を「熱闘甲子園」キャスターの古田敦也さんに聞きました。

*  *  *
──昨年の大会で準優勝した北海の捕手・佐藤大雅君が盗塁を阻止した場面ですが、「走るのがわかっていたのではないか」と指摘されていました。

 盗塁のスタートを切ろうとしている走者は、どうしても体重が二塁側にかかっていくんです。捕手は投手にサインを送りながら、走者の微妙な動きを横目でずっと見ているわけです。北海の捕手の動きが非常に速かったので、見ていたんだろうなと思いました。

──カウント3ボール1ストライクの場合、打者は振ってくるのか、はたまた走者は走ってくるのか、その心理を教えてください。

 相手投手の能力や状態によってケース・バイ・ケースですね。ストライクの入らない投手であれば打者は待ちますし、力のある投手が相手だったら3-1のカウントは打者にとって数少ないチャンスですから、打っていかなくちゃならない。

 走者の場合は、投手の制球が悪ければ走ることが多い。ただ、ボール球でも振ってしまうような速い球を持っているとか、すごくキレのいいスライダーを持ち球にしているのであれば、走らないでしょうし。状況によりますね。

──反対に、守る側は打者心理をどのように読むのでしょう。

 打者が三振を怖がるか怖がらないかを考えますね。三振したくないということは2ストライクまで追い込まれたくない。さらにさかのぼって、1ストライクは取られてもいいと思う打者と1ストライクも取られたくない打者に分かれたりする。その分類から始め、逆算していく。ほかにも、前の打席で三振している打者は連続で三振したくないから早いカウントから打ちにくる。変化球を続けて空振りした打者は、3球連続で変化球を空振りするのはかっこ悪いという意識が働きます。ということは変化球をマークするだろうから、その裏をかいて直球とかね。じゃんけんと同じですよ。


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