任意加入できる期間は、65歳になるまで。60歳まで5年間未納期間があったとしても対応できる。加入期間が40年に達すると、その時点で任意加入は終了となる。

 過去5年以内に未納がある人は、今なら「後納制度」を利用できる。通常は過去2年以内しか認められていないが、18年9月までの時限措置で、5年間に延ばされているのだ。

「付加保険料」を納めることで、年金を増やす方法もある。

 会社員以外の自営業者や任意加入者らは、定額の保険料に加えて月額400円を納めると、「200円×付加保険料納付月数」が年金額に上乗せされる。国民年金基金との同時加入はできない。2年で必ず元が取れる“お得”な制度なのに、やっているのは対象者の8%弱。これから任意加入する人は要チェックだ。

 付加保険料を過去に払っていたのに、納付期限までに納めることができなかったとして「辞退」扱いになっているケースもある。こうした期間がある人は、10年前までさかのぼって納めることができる特例納付制度を、19年3月まで利用できる。

 保険料の前払いによって割引される「前納制度」もある。口座振替で2年分(37万8320円)を前納すると、毎月納めるより1万5640円安くなる。

 こうした“お得”な方法は意外に知られていない。

「インターネットで調べられる人はいいが、情報が膨大でわからないという人もいる。毎年誕生月に郵送される『ねんきん定期便』を見ると、もらえる見込み額を確認できる。疑問があれば、日本年金機構の窓口などで相談してほしい」(北村さん)

 年金に関する相談は、全国312カ所にある年金事務所や、「街角の年金相談センター」(80カ所)で対応している。日本年金機構の「ねんきんダイヤル」でも受け付けている。

週刊朝日 2017年8月11日号