トンデミにある「スペースホッパーズ」。ゲーム感覚で跳べて、楽しみながらいい汗をかける
トンデミにある「スペースホッパーズ」。ゲーム感覚で跳べて、楽しみながらいい汗をかける

 マラソンやジム通いはどうも苦手。そんな人におすすめしたいのが、トランポリンだ。弾む楽しさや体が軽くなる感覚に加え、体幹が鍛えられ、体が整っていく。楽しいだけじゃない。トランポリンの魅力を紹介しよう。

「最高ですよ。このスポーツは」

 自営業男性(33)が、したたる汗をふきながら、暗闇のスタジオから笑顔で出てきた。東京都内の施設「jump one(ジャンプワン)銀座店」に、週2回通う。ヨーロッパ全土で流行した、ジャンピングフィットネスの国内1号店だ。暗闇に照明演出を施した空間で大音量の音楽に合わせ、トランポリンの上でエクササイズする。

 男性は午前中に数時間仕事をした後、昼にスタジオで45分間のエクササイズに参加。ランチをとって、再び仕事に戻る。お酒は飲まなくなった。1年ほど続けるうちに体重も落ち、「拳3個分入るぐらい、ウエストがゆるゆるに。ズボンを3本捨てた」ほどだ。

 始めた当初3カ月ほどは動きがバラバラだったが、「半年ほどすると跳びながら無心になれ、集中力が高まった。仕事もうまくいくようになった」とトランポリン効果を感じている。

 30代の主婦は定休日以外ほぼ毎日通い、仕事前に参加することも。「マラソンを10年以上やってきたけど、それよりやせる感じ。1年で4キロ落ちましたから。とにかく楽しい。前向きに明るくなれます」と話す。

 トランポリンエクササイズとはどんなものか。ビギナー向けレッスンを記者も体験した。1レッスン45分間。手すりつきのミニトランポリンを一つ与えられ、持参の靴下で跳ぶ。

 思ったほど弾まないから、落ちる恐れはまずない。インストラクターの掛け声に合わせ、上下左右に跳んだり、ウエストをひねったり、ちょっとしたダンスステップも。終盤にはダンベルを用いた筋トレもある。テンポ良く音楽に合わせて跳び、ポーンと高く跳んでいる暇はない。小刻みに小さく跳ぶ動きが続き、かなり腹筋を使うことを実感する。

 ミラーボールの照明や音響で、テンションが上がる。さらに、インストラクターが英語の掛け声で盛り上げる。跳んでいる途中、体はキツイが楽しかった。終わると、大きな仕事を終えたかのような達成感。翌日も筋肉痛は出なかった。

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