石原裕次郎さんの墓前でファンにあいさつする(前列右から)神田正輝、石原まき子さん、舘ひろし=7月17日、横浜市鶴見区の総持寺(撮影・坂口さゆり)
石原裕次郎さんの墓前でファンにあいさつする(前列右から)神田正輝、石原まき子さん、舘ひろし=7月17日、横浜市鶴見区の総持寺(撮影・坂口さゆり)

 7月17日は1987年に亡くなった昭和の大スター、石原裕次郎さん(享年52)の命日。没後30年にあたる今年も、横浜市の総持寺で法要が営まれた。

 この日は炎天下にもかかわらず、墓前を訪れた熱心なファンは約1千人。裕次郎が初めてレギュラー出演したトーク番組「今晩は裕次郎です」(1963~64年)からのファンという60代の女性は、毎年墓参りを欠かしたことがないと言う。

「お焼香させてもらいたい気持ちが一番。今年は祝日(海の日)に重なったからか、いつもの倍くらい集まっている気がします」

 思い入れは「品川一」だという70代の女性は、裕次郎のデビュー当時からのファン。熱海の病院に入院していたときに撮った貴重なツーショット写真を見せてくれた。「お見舞状を出したら直接、お電話をくださったんです。マスカットを持ってお見舞いに行ったところ、婦長さんが『ご自分で持っていったら』と会わせてくださって」。きのうのことのように裕次郎とのふれあいを語った。

 30~40代の熱心な男性ファンも多く駆けつけていた。茨城出身の男性(41)はファン歴25年。「『西部警察』がきっかけです。何しろかっこいい。歌も魅力。人の悪口を絶対に言わない。年下にも礼儀正しい。人間としての魅力にあふれています」

 法要後、裕次郎さんの妻で、石原プロモーション会長の石原まき子さん(84)が、墓前でファンにあいさつをした。北海道小樽市の石原裕次郎記念館が8月31日で閉館することを報告し、「記念館がなくなっても、展示会というものを全国でもっと皆さまのお近くで開けることになります。そういう計画がたくさんございますので、裕次郎の世界をどうぞ見守ってください」と話した。

※ 週刊朝日 2017年8月4日号