田原総一朗「国民の怒りを買った安倍首相の『矛盾発言』」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「国民の怒りを買った安倍首相の『矛盾発言』」

連載「ギロン堂」

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田原総一朗氏が矛盾する安倍総理の発言に疑問を呈する(※写真はイメージ)

田原総一朗氏が矛盾する安倍総理の発言に疑問を呈する(※写真はイメージ)

 昭恵氏に裏をとったわけではないが、この籠池氏の答えと、安倍首相の発言とは大きく矛盾する。これをどう判断すればよいのか。

 加計学園問題では7月10日に国会の閉会中審査が行われた。問題になったのは文部科学省の文書にある萩生田光一官房副長官の昨年10月7日付の「ご発言概要」で、萩生田氏が獣医学部新設にかかわっていたことを示す内容だ。萩生田氏はこの日に文科省の常盤豊高等教育局長と面会したことは認めたが、「このような項目についてつまびらかに発言した記憶はない」とあいまいに答え、常盤局長も「記憶にない」と同じ逃げ方をした。松野博一文科相も、この文書についての調査はしないと、逃げたような答え方をした。さらに山本幸三地方創生相は、文科省の文書や前川喜平前事務次官の発言を全否定したが、内閣府側の文書は示さなかった。この点は、高橋洋一氏や竹中平蔵氏など、この問題で政府側が正しいと主張する人物たちも、内閣府の文書を公開すべきだと表明している。

 そして安倍首相は、加計学園問題でも「私はまったくかかわっていない」と余計な発言をしている。ところが、6月24日の神戸市内での講演会では、「獣医師会の強い要望で、中途半端な妥協をしたことが国民的な疑念を招いた」のだと、自らが深くかかわっていたことを表明するような発言をしているのである。森友問題も加計問題も、政府側の誰もが無責任に逃げ、安倍首相は考えられない矛盾発言を繰り返している。それに国民は怒っているのである。

週刊朝日 2017年7月28日号


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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