津田大介「ヘイトスピーチ削除を義務づけたドイツ」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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津田大介「ヘイトスピーチ削除を義務づけたドイツ」

連載「ウェブの見方 紙の味方」

津田大介(つだ・だいすけ)/1973年生まれ。ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。ウェブ上の政治メディア「ポリタス」編集長。ウェブを使った新しいジャーナリズムの実践者として知られる。主な著書に『ウェブで政治を動かす!』(朝日新書)

津田大介(つだ・だいすけ)/1973年生まれ。ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。ウェブ上の政治メディア「ポリタス」編集長。ウェブを使った新しいジャーナリズムの実践者として知られる。主な著書に『ウェブで政治を動かす!』(朝日新書)

 国境なき記者団ドイツ支部のクリスチャン・ミハール代表は「裁判所が行使すべき司法権を民間企業であるソーシャルメディアに委ねる法律だ」と批判。この法案が可決される10日前にソーシャルメディアでのヘイトスピーチに対する全国一斉捜査が行われたことを挙げ、ヘイトスピーチ摘発のための手段が既にあり、機能していると指摘した。

 批判は少なくなかったが、連邦議会はフェイスブック法を可決した。マース法務相はその理由を下記のように述べている。

「開かれた社会、民主主義において、議論や討論は重要である。そして、表現の自由は、過激な表現や醜悪な表現も含む。しかし、表現の自由は刑法に抵触するものまで認められているわけではない」

 表現の自由とネット上の人権侵害。バッティングする両者をどこで調整するのかは難しい問題だが、ドイツは事業者の責任を問うことでこの問題の解決に一歩踏み出した。この法律によってドイツのネット言論状況がどのように変わるのか、注目していきたい。

週刊朝日 2017年7月21日号


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津田大介

津田大介(つだ・だいすけ)/1973年生まれ。ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。ウェブ上の政治メディア「ポリタス」編集長。ウェブを使った新しいジャーナリズムの実践者として知られる。主な著書に『情報戦争を生き抜く』(朝日新書)

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