離婚率が全国平均(1.73)より高い地域と低い地域(週刊朝日 2017年7月21日号より)
離婚率が全国平均(1.73)より高い地域と低い地域(週刊朝日 2017年7月21日号より)

 出会いあれば、別れあり。最近も、俳優の船越英一郎さん(神奈川出身)と松居一代さん(滋賀出身)の離婚騒動が話題だ。離婚を巡っても、地域性は表れる。

 離婚率が最も高いのは沖縄で、突出している。東京、大阪など都市部に加え、九州と北海道が高い。

 北海道は会費制の結婚式にみられるように、因習に縛られない合理的な発想が根強い地。恋愛、ビジネスなどさまざまな県民性を、『出身県でわかる性格と相性』など20冊超の著書で記してきた矢野新一さん(68)は「離婚に対する抵抗感やハードルが低いのでしょう」と説明する。また、岩中さんは大阪について、「建前でなく、本音で生きる気質。夫妻ともに、お互い嫌になれば別れましょ、となりやすいのでは」と話す。大阪の南隣の和歌山も高く、全国6位。85年は14位だっただけに、順位が上がっている。

 離婚率が最も低いのは、富山と新潟。このほかの県も、東北、北陸、山陰と日本海側に集中している。「世間体を気にする土地柄もあるでしょうが、雪などの厳しい自然環境を乗り切るには連れ合いがいたほうがよい。こうした面からも、簡単には離婚せずに我慢する気風があるのかもしれません」(『出身県でわかる人の性格』の著者で、出版プロデューサーの岩中祥史さん(66))

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