中川俊直 (c)朝日新聞社
中川俊直 (c)朝日新聞社
パーティの案内状
パーティの案内状
深く反省した言葉がつづられている
深く反省した言葉がつづられている

 愛人との不倫トラブルで警察沙汰となり、経済産業政務官を辞任し、自民党を離党した中川俊直衆院議員が、8月23日に都内のホテルで2万円の会費をとって「お詫びと再起の会」と題した政治資金パーティーを開くという。

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 本誌が入手した案内状には中川氏のサインの入ったお詫び文も添えられていて「深く深く反省し、心よりお詫び申し上げます」「過去を変える事はできませんが、未来と自分は変えられる」などと書かれている。

 パーティー会場は東京都千代田区のホテルニューオータニの「鳳凰の間」。開始は午前8時で「中川俊直モーニングセミナー」と題されている。

 案内状には<なお当日は、経済学者、政策工房会長の高橋洋一先生(元財務官僚)が応援に駆けつけてくださります>とも記されていた。会の開催が決まった経緯を中川事務所に取材すると、こう回答した。

「世話人有志より、お詫びと再起の会を開催したらどうかという申し入れがあり、中川俊直代議士よりも皆さまに直接、心からのお詫びと再起のお気持ちをお伝えしたいとの事で、開催されることとなりました。現在、体調も回復しています」

 8月上旬ごろまでに広島でも中川俊直後援会の集会を開催する予定だという。

 中川議員は、秘書に対して「このハゲーーー!」と怒鳴るなど、暴言・暴行疑惑が発覚した豊田真由子衆院議員と同じ2012年衆院選当選組。しかも2人とも総裁派閥・細田派に属していたが、離党。自民党では2人以外にも不祥事が相次いだことから“魔の2回生”と呼んでいる。細田派の先輩衆院議員がこうぼやく。

「不倫問題で離党した後でも、2万円とって大パーティをしようというのだから、客を呼ぶ自信があるんでしょうね。お父さま(中川秀直元自民党幹事長)のお力もあるからね。中川、豊田、稲田(朋美防衛相)、萩生田(光一副官房長官)、下村(博文前東京都連会長)など戦犯だらけの細田派は次の内閣改造で猟官運動は自粛。細田(博之)会長が派閥総会で『どんな役職についても次の選挙は厳しいから』と皆に言い聞かせていました」

 戦犯の1人、中川議員は不倫問題以降、公の場での記者会見を一度も開いていない。

「そんな中で政治資金パーティーを計画するとは、いい度胸だ。さすが“魔の2回生”。しかもなぜ、高橋洋一さんが講師なのか…。それも憶測を呼びそう…」(自民党関係者)

 こんな批判に対し、中川事務所は「今後の出処進退を含めて協議の後、本人より直接、報道各社様にお話しさせていただく予定です。(略)マスコミ取材は6月22日の帰広した際に約20分、地元新聞中国新聞に約40分、丁寧に応じております」と言うのだが…。(本誌・小泉耕平、西岡千史)

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