「安倍おろし」進む? 最後にポスト安倍で躍り出るのは◯◯…
「ポスト安倍」レースで生き残るのは誰なのか。
まず、現状で最も権力の中枢に近い位置にいるのが麻生副総理・財務相だ。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏がこう語る。
「麻生氏に返り咲きの機会があるとすれば、安倍氏に自ら“引導”を渡す場合でしょう。加計学園問題などの説明に安倍氏が失敗して支持率が戻らなければ『ここは一度引くべきじゃないか』と言えるのは麻生氏くらい。安倍氏のピンチヒッターという位置づけなら麻生氏にも可能性はある」
ただ、ネックは76歳という年齢。そうすると、59歳と若い岸田氏にチャンスが巡ってくる。
中道リベラル路線の宏池会の看板を背負う岸田氏は、祖父、父も同会に所属した国会議員で3代目のプリンスだ。前述のとおり、安倍首相とは最近、距離を置きつつある。
「強権的な安倍首相と違って各派閥の相談を聞いてくれそうなので担ぐには持ってこいだが、逆に言えば“担がれ待ち”のような受動的な印象があり、少し頼りない」(自民党関係者)
それならばと、閣外から政権奪取を狙うのは石破元幹事長(60)だ。7月6日の自派閥の会合で、
「『キジも鳴かずば撃たれまい』では、みんな一緒に運命を共にすることになる」
と政権批判を避ける党内の空気への危機感を示すなど、今や安倍批判の急先鋒となっている。
来年9月の総裁選に早々に名乗りを上げており、メディアでも積極的に発言を続けている。
「石破氏の強みは閣外から自由に発言ができる点。国会議員の中での人気はいま一つですが、地方で根強い人気があり、安倍首相に敗れた12年の総裁選でも地方の党員・党友票では上回っていた。党員間で党の現状への不満が高まれば、石破待望論が膨らんでくるでしょう」(前出の角谷氏)
女性初の宰相を目指す野田聖子・元総務会長(56)の存在も忘れてはいけない。野田氏は昨年の都知事選で小池氏を水面下で支援しており、小池氏との連携も注目される。
