津田大介「日本でも始まるフェイクニュース対策」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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津田大介「日本でも始まるフェイクニュース対策」

連載「ウェブの見方 紙の味方」

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津田大介(つだ・だいすけ)/1973年生まれ。ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。ウェブ上の政治メディア「ポリタス」編集長。ウェブを使った新しいジャーナリズムの実践者として知られる。主な著書に『ウェブで政治を動かす!』(朝日新書)

津田大介(つだ・だいすけ)/1973年生まれ。ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。ウェブ上の政治メディア「ポリタス」編集長。ウェブを使った新しいジャーナリズムの実践者として知られる。主な著書に『ウェブで政治を動かす!』(朝日新書)

 シンガポールの政府系メディア「チャンネルニュースアジア」の6月19日の報道によると、シャンムガム内務・法務相は「フェイクニュースへの対処方法や、拡散した人びとをどう処遇するか検討する」として、来年にもフェイクニュース規制法を成立させたい意向を示したという。

 シンガポール政府が行った世論調査では、90%以上の国民がフェイクニュースの削除や修正を可能にする立法に賛成している。調査ではおよそ75%が、おもにフェイスブックやメッセンジャーアプリのWhatsAppで、フェイクニュースに遭遇したとも回答。シンガポールのネットにフェイクニュースが蔓延(まんえん)し、国民的問題になっていることがうかがえる。

 日本ではまだ法規制の動きは見られないが、それに代わる民間の取り組みとして6月21日に、さまざまなニュースのファクトチェックを推進する団体「ファクトチェック・イニシアティブ」(FIJ)が設立された。

 この団体はジャーナリストやメディア研究者、ニュースアプリ関係者ら、業界を横断するメンバーで構成されている。ネット上で注目される記事のファクトチェックを支援し、その情報をデータベース化して誰でもオープンに利用できるようにすることで、フェイクニュースの拡散を防ごうとしている。フェイクニュース対策の具体的な取り組みとしては国内初だ。今後の発展に期待したい。

 厳しい法規制を行うべきか。それとも事業者を巻き込んだ民間の取り組みにとどめるべきか。ネット上のフェイクニュースを巡る世界的な戦いはまだ始まったばかりだ。

週刊朝日  2017年7月14日号


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津田大介

津田大介(つだ・だいすけ)/1973年生まれ。ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。ウェブ上の政治メディア「ポリタス」編集長。ウェブを使った新しいジャーナリズムの実践者として知られる。主な著書に『情報戦争を生き抜く』(朝日新書)

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