例えば、「エクストリーム出社」。出勤前の早朝約2時間に、登山、観光、海水浴などアクティブな体験を楽しむ。自己啓発のための「朝活」にも似ているが、もっと過激で極端(エクストリーム)な活動が特徴だ。

 日本エクストリーム出社協会代表の天谷窓大氏は「月曜日が憂鬱になる人は、これから憂鬱な日になると先取りしてしまい、自分で自分にのろいをかけている節がある」と話す。月曜早朝に何かに夢中になれば、気の持ち方が変わってくるかもしれない。

 月曜日の過ごし方に、問題意識を持つ人は多い。

『「ゆううつな月曜日」をシンプルにやり過ごす28のテクニック』の著者、中島孝志氏は、全身にエネルギーをチャージした状態で過ごせるのが月曜日のよさという。気分が乗らないときには、自分に対してご褒美を与えるようにしている。

 中島氏は「私の場合は早朝ジムです。食いしん坊さんならば、ホテルの朝食などでもいい。通勤時に、心に秘めたかわいいあの子に出会えるでもよい」と話す。楽しいことを思い描いて血圧を安定させ、免疫力も上げるというのが中島流だ。

『「月曜日がゆううつ」になったら読む本』の著者で精神科医の西多昌規氏は、睡眠の重要性に注目する。

「現代人は睡眠負債(睡眠の借金)がある。生活リズムを大きく乱す休日の不摂生に注意すべき」という。

 西多氏は、睡眠障害や抑うつ・不安などを研究している。睡眠不足が続くと、それが借金のように積み重なる。解消するためには、週半ばに仕事を切り上げて早めに帰宅して眠る日を設けるなど、睡眠量を増やす工夫が必要という。

 昨年まで、米国スタンフォード大学で睡眠の研究室に在籍していた。研究室は、月曜日午後1時から定例会議。週末に乱れた体内リズムを整えるため、月曜日が大切だと考えられていた。

「会議というよりは雑談ですね。7~8人の参加者の前で、それぞれのプロジェクトの進捗状況を伝える。報告しながら色々な情報もシェアでき、すごく楽しい。車をどこで買ったらいいのかなど、生活に役立つ情報を集められました。会議よりも緩い集まりを月曜日に設けて、そこでリズムを作るというのも一つの手です」(西多氏)

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