1粒300メートル(撮影/山本倫子)
1粒300メートル(撮影/山本倫子)

 小さい箱を開ける瞬間が楽しみな「グリコ」。『週刊朝日』と同じく95周年を迎え、これまでに世に送り出された“おまけ”は約3万種類、約55億個にものぼる。幼い頃に遊んだ懐かしのものから、子どもや孫が喜んだおもちゃまで、時代とともに楽しんでみて!

【写真特集】みんな大好きグリコの「おまけ」95年の歴史

■1922~1942 原点は絵カード
発売当初のおもちゃは絵カード。当時、タバコに入っていた美人画に着想を得たものだ。それが子どもたちの心をつかみ、「グリコ」は着実に売り上げを伸ばしていった。1929年にはおもちゃ専用の小箱付きグリコが登場。やがて戦時色が濃くなっていき、42年には生産が中止されてしまった。

■1947~1952 終戦後は物資不足でも…
慢性的に物資不足が続くなか、紙や木、ゴムなど入手できたものを活用し、さまざまなおもちゃが作られた。素材は紙でも、きせかえ人形や、カエルの口がパクパク動く仕掛けカードなど、遊び心とアイデアがたっぷり詰まっており、今見てもわくわくしてくる。50年にはおもちゃ小箱も復活した。

■1953~1957 おもちゃ完全復活
素材がゴム、ブリキ、セルロイド、モールなどと多様化した。パンアメリカン(パンナム)航空の飛行機やナショナルの洗濯機など、企業とタイアップしたものも登場。カメラやレコードプレーヤーなど、憧れのアイテムをミニチュア化したシリーズも展開された。

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