ミッツ・マングローブ「選ばれる『王子』と定まらない『女王』たち」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ミッツ・マングローブ「選ばれる『王子』と定まらない『女王』たち」

連載「アイドルを性せ!」

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私たちが日常で多用している『女王』って何なのか (※写真はイメージ)

私たちが日常で多用している『女王』って何なのか (※写真はイメージ)

 一方で、日本の皇室にも『女王』という身位があるのをご存知でしょうか? 続柄としては『天皇からみて男系三親等以遠の皇族女子』を『女王』と呼び、現在のところ三笠宮寛仁さまと高円宮憲仁さま(いずれも天皇陛下の従兄弟)それぞれのご子女であられる4人の『女王』がいらっしゃいます。2014年に千家国麿氏に嫁がれた高円宮家の次女・典子さんも『元・女王』です。このように我が国では『女王』とは、必ずしも『クイーン』ではなく、むしろ『プリンセス』を意味する称号であるという事実を、今回の『海の女王』を通して認識できました。

 では、私たちが日常で多用している『女王』って何なのか。ブルースの女王・淡谷のり子然り、銀盤の女王・伊藤みどり然り。ちなみにSMの『女王様』は英語では『ミストレス』であり、『Please hit me, my queen!(女王様、僕を叩いてください!)』とお願いしても通じません。かと思えば、本場イギリスではエリザベス女王(The Queen)を差し置いて、『Queen』という男性バンドがいる上、オカマや女装の俗称でもあります。どうやら『女王』や『クイーン』には、『王様』とは違いどこか常識や健全さからはかけ離れた存在、女の戦いを極めた逞しいイメージがある。健全の象徴であるべき『海の女王』のちぐはぐさはそこだったのか。やはり『女王=かたせ梨乃』で正解なんだ。あと『レシピの女王』(『ヒルナンデス!』)もお忘れなく。

週刊朝日  2017年6月9日号


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ミッツ・マングローブ

ミッツ・マングローブ/1975年、横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業後、英国留学を経て2000年にドラァグクイーンとしてデビュー。現在「スポーツ酒場~語り亭~」「5時に夢中!」などのテレビ番組に出演中。音楽ユニット「星屑スキャット」としても活動する

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