全国保育団体連絡会の実方伸子さんが言う。

「雰囲気が暗くて嫌だ、など漠然とした印象でいい。親の感覚は重要な判断材料なので大切にしてください」

 入園後も、子どもと園の様子を観察しよう。子どもがひんぱんにけがをする、けがについてきちんとした説明がない、子どもが保育士を怖がる……。こうした違和感を感じたら、施設側とよく話し合おう。子どもの命を守り、保育の質を高める最大の武器は「親の目」なのだから。

【保育園選びで失敗しないためのチェックポイント25】
■見学時
□案内してくれた園長や職員は、保育の専門性をもって話してくれるか
□保育室やトイレを快く見せてくれるか。園の第一印象や雰囲気に違和感がないか

■職員・体制
□子どもの人数に対する保育士の配置基準を満たしているか
□入園後、保護者が保育室に入れない「密室の園」になっていないか
□保育士の離職率が高くないか。ベテランの保育士はいるか
□担任の保育士が系列園へ応援に行くなど、不在が多くないか
□健康診断がきちんと行われているか

【保育の様子】
□保育士の言葉遣いは優しく丁寧か。表情が疲れておらず、笑顔で接しているか
□子どもを傷つける叱り方や乱暴な扱いをしていないか
□SIDS(乳幼児突然死症候群)への対策を具体的に説明できるか
□昼寝時にうつぶせ寝への対策や定期的な呼吸チェックをしているか

【子どもの様子】
□子どもたちが、生き生きとした表情や笑顔を見せているか
□子どもが不自然なけがをしていないか。保育士がきちんと説明してくれるか

給食
□給食やおやつは栄養士が管理してバランスがとれているか(業者による宅配給食は特に献立をチェック)
□アレルギー除去食について、きちんと対応しているか

【施設環境】
□0~1歳児の部屋は幼児の部屋と分かれているか(特に認可外の施設で注意)
□子どもが部屋に詰め込まれていないか。十分に動き回れる広さがあるか
□避難訓練の有無を含め、安全、衛生面の対策が十分か

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