800万円支給の大学、返済支援する企業…知っておくべき奨学金活用術 (3/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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800万円支給の大学、返済支援する企業…知っておくべき奨学金活用術

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給付型奨学金の創設を呼びかける高校生ら (c)朝日新聞社

給付型奨学金の創設を呼びかける高校生ら (c)朝日新聞社

 東京都内のIT企業、クロスキャットは今年度の新入社員の希望者に、奨学金返済支援として最高100万円の一時金を支給する。同社は採用予定数を確保できない状況が13年から続いていた。今年は30人の募集に対し33人が入社。うち18人が制度を利用する予定だ。返済総額400万円以上の人が3割もいた。担当者は「返済に困る人が予想以上にいて驚いた。会社説明会でも、制度への問い合わせが多い」という。

 14年に設立されたトヨタ女性技術者育成基金は、学部生対象で製造業のリケジョ(理系女子)の育成をめざす。同基金の担当者は「医療、薬学、化学、環境分野などでリケジョが増える一方で、機械や電気分野でのリケジョが増えていない」と創設の背景を話す。

 トヨタ自動車やアイシン精機など、トヨタグループの10社がお金を出し、学生はどの企業の奨学金に申し込むかを決める。採用人数は計約120人。年60万円を実質無利子で借りられ、卒業後8年間で返す。ただ、基金の参加企業に入社すると、返済額相当額が毎月給付される。

 ソフトバンクグループの孫正義社長は昨年、「孫正義育英財団」を創設した。国際大会で優秀な成績をおさめた人などを対象に給付型奨学金を出す。

 若者の流出を防ぐため、地元での就職や居住を条件に、奨学金制度を充実させる自治体も増えてきた。

 群馬県下仁田町が3月に募集し始めた奨学金は、大学生だと月5万円を借りられる。卒業後、下仁田町に住めば、ローン返済を10年間支援。返済を全額肩代わりすることになり、「地元へのUターンで若い世代の人口流出を防ぎたい」(同担当者)という。

 沖縄県は昨年、給付型の奨学金「県外進学大学生奨学金」を設けた。定員は25人程度で、旧帝大や早大や慶應大などへの進学を条件に、月7万円を給付する。卒業後に県内で就職する義務はない。

「地元就職だけが、地元への貢献ではない。まずは県外で活躍して頂き、将来的に地元への貢献を期待している」と県庁の担当者。

 受験生のみなさん、給付型奨学金に応募できるチャンスを見逃さないように。

週刊朝日  2017年6月2日号


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