「故金正日(キムジョンイル)総書記と最も多く接見した。処刑された張成沢(チャンソンテク)氏とも交流が深かった。北朝鮮の秘密警察といわれる国家保衛省にも人脈があるといわれています」(別の記者)

 徐教授は「南北会談の話を持ち出すのは時期尚早だが、それでも南北会談は必要」(朝鮮日報5月10日)と話している。米国では、過去の金大中(キムデジュン)・盧武鉉(ノムヒョン)両元大統領時代の太陽政策に文大統領の文(ムン=moon)をかけて、「月光政策」の始まりと書き立てている。徐教授の正式な就任は人事聴聞会を経ることになるが、組閣が確定すれば文大統領の外交の輪郭が見えてくるだろう。いずれにしても、日韓にとっては厳しい船出となりそうだ。

※ 201週刊朝日 7年5月26日号