土俵際の中川俊直氏。これも自民一強時代のひずみか (c)朝日新聞社
土俵際の中川俊直氏。これも自民一強時代のひずみか (c)朝日新聞社

 官房長官など要職を務めながら愛人問題で失脚した父、中川秀直氏(73)の血を受け継いだのか、息子の俊直衆院議員(47)も女性問題で崖っぷちに追い込まれている。

 経済産業政務官辞任を4月18日に発表した直後、週刊新潮(4月27日号)が重婚、ストーカー疑惑を報じたが、3月にも前川恵衆院議員との不倫スキャンダルが他誌で報じられたばかり。

 前川議員は21日、「お付き合いも男女の関係もない」と事実関係を否定したが、「ゲス不倫騒動で議員辞職した宮崎謙介より悪質」(自民党幹部)と与野党からの批判が強まり、俊直氏は同日、自民党を離党した。

「20日深夜、隠れていた都内のホテルで泥酔し、心神喪失状態に陥り、都内の大学病院に救急搬送されたという話が広まり、スワ“自殺未遂”ではないかと大騒ぎになりました」(自民党議員)

 中川一家をよく知る知人の証言。

「父親の癖を継いだのか、大変な女好き。マラソンが趣味で『走る下半身』の異名で有名です。秀直氏の秘書時代には『昨晩、六本木のキャバクラで2人で80万使ったよ』と豪語してました。暇なときは一日中、スマホでフェイスブックをやって、自分の投稿と人に『いいね!』を連発。事務所内の秘書はジュニア(俊直氏)派と反ジュニア派に分かれ、自分になびかない美人秘書数人を辞めさせたこともある。犬の殺処分に反対する議連を作った関係で、タレントの浅田美代子や杉本彩と知り合い、よく食事に誘ってました」

 俊直氏は政界入りするまで、テレビ東京の政治部で記者をし、週刊新潮で重婚したと報じられた47歳の女性はテレビ東京の元社員だという。

 俊直氏は本誌に対し、「誠に不徳の致すところで本当に申し訳ない」と謝罪しながらも、重婚やストーカーについては否定した。

 飲み仲間だった全国紙記者はこう振り返る。

「社交的でいい奴でしたが女好きでもあった。議員になった途端、態度がでかくなったとは感じてました」

 同期の自民党2回生議員は、「これ以外にも女性関係の醜行が腐るほどあると聞いている」と明かす。

 政治アナリスト、伊藤惇夫氏はこんな見解を示す。

「安倍一強時代が続き、緊張感が欠如している。議員辞職の可能性が高いのではないか」

 俊直氏の地元では早くも後継問題が浮上しているという。(本誌・村上新太郎)

週刊朝日  2017年5月5-12日号