ミッツ・マングローブ「ガチなオカマはダメ? ちょうど良い存在のススメ」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

ミッツ・マングローブ「ガチなオカマはダメ? ちょうど良い存在のススメ」

連載「アイドルを性せ!」

スポットライトを浴びる人々には「ちょうど良さ」が大切? (※写真はイメージ)

スポットライトを浴びる人々には「ちょうど良さ」が大切? (※写真はイメージ)

 オネエやオカマも、最初の内は『刺激的なハイブリッド』として扱われていましたが、やはり時間が経つと“もたれ”てくるのは当然です。ハイブリッドと呼ぶには甚だ偏り過ぎています。前にも書きましたが、りゅうちぇる人気の秘訣は、最も重要な部分とも言える『オス・メス』の基本概念(男は女に発情する)が、一般のそれと合致しているからだと思います。たとえ男が化粧をしようと女言葉を使おうと内股で歩こうと、最終的に『女好き』というところで合点がいくため、理解や解消ができないモヤモヤや戸惑いを抱かずに済む。程よい刺激とアブノーマルを求める世の中的には、まさに『ちょうど良い』存在なのでしょう。セクシャリティに対する基礎概念の壁は、想像以上に高く厚いものです。と同時に、己の『ちょうど悪さ』を改めて痛感することしきり。関係ないかもしれませんが、カズレーザーの『バイセクシャル』スタンスというのは、もしかすると世間が求める『ちょうど良さ』の着地点なのかなと思ったり。未曾有のオネエブームを経て、世間全体が無意識の内、バイセクシャルにバランスを見出しているのだとしたら、なかなかのものです。何がなかなかのものか分かりませんが、『間を取ってバイセクシャル』って、ちっとも常識的でない上に、かなりの変態性を感じます。無論カズレーザーはそんな理由で売れているわけではありませんが。

 そんな『ちょうど良さ』と『都合良さ』の究極に位置するのが、善良な不良『氣志團』先輩です。仮に彼らがバイだったら……と想像していたら思い出した『矢島美容室』。確かに絶妙なちょうど良さとハイブリッド感!

週刊朝日 2017年4月21日号


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

ミッツ・マングローブ

ミッツ・マングローブ/1975年、横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業後、英国留学を経て2000年にドラァグクイーンとしてデビュー。現在「スポーツ酒場~語り亭~」「5時に夢中!」などのテレビ番組に出演中。音楽ユニット「星屑スキャット」としても活動する

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい