じっくりと、籠に入った景品を吟味すると、お友達と再び食堂の方へ。

 お菓子らしき商品を手にして戻ると、キャンパス内をウロウロ。どうやら、お菓子を食べつつ女子トーク第2部をスタートさせるための、場所を探している様子なのだ。旧図書館の建物を覗いては、「やっぱりダメだあ」とばかりに出てきたり、ウロウロはしばらく続いた。

 キャンパス内の後片付けはほぼ終わっている。

 あとは愛子さまのお見送りをするばかり、といった様子で学習院関係者や護衛官、東宮職員らが遠巻きに愛子さまご一行を見守っている。

 お友達の一人は帰宅し、残る2人とジャンケン大会が始まった。負けた人は、拳をマイクに見立てて何かスピーチしている様子。

 そのたびに、愛子さまもおなかを抱えるようにして大笑いしている。

「箸が転んでもおかしい年頃」を地でゆくような光景である。

 あまりの盛り上がりぶりに、周囲の護衛官や愛子さまの帰りを待つ学習院スタッフも苦笑気味。

 午後5時すぎ。東宮職員に何度も促されたのだろうか。名残惜しそうに、お友達にバイバイを繰り返したあと、やっと車でキャンパスを後にした。

 この日、愛子さまは万華鏡のように豊かに変わる素顔を見せてくれた。募金箱に寄付をしたり、地面に落ちていた学習院スタッフのジャンパーを拾う場面では、ちょっと恥ずかしそうな仕草を見せた。

 一方で、友達とピースサインをして写真を自撮りし、クスクスと笑いながらキャンパス中を歩く愛子さまがいた。

 薄桃色の桜の花びらが、カーテンのように風に舞い上がった。それは、愛子さまの笑顔を祝福しているかのようだった。(本誌・永井貴子)

※週刊朝日オンライン限定記事