田原総一朗「籠池氏の豹変の理由は『大物政治家』との接触だった?」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「籠池氏の豹変の理由は『大物政治家』との接触だった?」

連載「ギロン堂」

安倍首相は「教育勅語」についてどう考えているのだろうか?(※イメージ)

安倍首相は「教育勅語」についてどう考えているのだろうか?(※イメージ)

 だが、問題は何といっても、森友学園が国有地をタダ同然で払い下げられたことだ。どう考えても尋常ではなく、強力な政治介入があったとしか思えない。それに森友学園は、工事請負契約書の建設費を国土交通省に対しては23億8464万円、関西エアポートに対しては15億5520万円、大阪府に対しては7億5600万円で提出している。自民党の片山さつき議員は、「これは私文書偽造だ」と指摘した。

 ともかく謎が多すぎる。安倍首相は自分も妻も小学校認可や土地購入には一切かかわっていないと力説しているが、ならば、全野党が要求する籠池泰典氏の国会招致に応じるべきだ。でなければ、招致するとよほど都合の悪いことがあるのか、と疑わざるを得なくなる。共同通信社が3月11、12の両日に実施した世論調査では、国有地払い下げの経緯に対して、「政府の説明が十分だ」とする回答は5.2%にとどまり、「十分と思わない」が87.6%に達している。国民のほとんどが、強い疑念を抱いているのである。

 さらに、不可解な事態が生じた。籠池氏は9日に大阪で大勢のメディアに囲まれ、4月の開校を認めないとした大阪府への怒りをぶちまけ、断固戦う、と繰り返した。だが、なぜか翌日には認可申請を取り下げ、籠池氏自身が森友学園の理事長を辞めると表明したのである。断腸の思いだとも言った。

 たった1日で、いかにも意志が強そうな籠池氏の姿勢が一変したのはなぜか。実はこの間、籠池氏が上京していたという話があり、多くのメディアが動いていた。彼らは籠池氏が財務省か国交省に来るのではないかと張り込んでいたが、いずれにも現れなかった。私は、どこかで強い影響力のある政治家と接触し、姿勢を変えざるを得なくなったのではないかと推測している。その政治家はほぼ推測できるが、いったい、どんなことを言われたのだろうか。

週刊朝日  2017年3月31日号


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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