シードコンタクトレンズ関連商品
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 実施企業は4年連続で過去最高となるなど、注目の集まる株主優待。長期保有者を優遇するなど新たなしくみも広がっている。なかには優待をうまく生活に取り入れている達人たちもいる。

 どんな銘柄に投資して優待を受けるのがよいか。大和インベスター・リレーションズの中村聡業務推進部長はこう話す。

「株式保有中は優待だけでなく配当も受けられるので、両者を合わせてお得さを検討する手もあります。欲しいもの、使えるものを選ぶのが基本ですが、家族のために活用する投資家も多いです。男性が化粧品メーカーの優待で妻にプレゼントしたり、孫が喜ぶファストフード店の優待をもらったりする人もいます」

 買い物、外食、レジャーなどに株主優待を使い、ブログ「毎日優待三昧」が人気の個人投資家・rikaさんも、夫や離れて暮らす子や孫のためにフル活用している。

「息子や夫のスーツは、青山商事やAOKI HDなどの優待で安く調達します。孫が生まれてからは西松屋チェーンの優待をフル活用です。通販サイトのアマゾンのギフト券に引き換えられるVOYAGE GROUPの優待は、おむつやミルクを買うときに重宝します。視力の悪い家族もいるので、シードなどコンタクトレンズの割引がある銘柄も必ず取得します」

 今年の正月は優待でもらった食材だけで、豪華な三段重のおせち料理を用意した。しかも、娘と息子の家族の分まで3セットも。

「カタログギフトがもらえる優待で、有頭エビやカニみそなどの食材をゲットします。昆布巻きや黒豆は業務用食品スーパーのアミカを擁する大光の優待で、野菜類はクオカードを使ってコンビニで買いました。あしらい用の飾りは、100円ショップのキャンドゥの優待券で調達しました」

 rikaさんの銘柄選びの基準は、第一に自分や家族が確実に使えること。第二に、金額に換算した利回りが3%以上あるのが理想的で、もう一つ重視するのが優待の回数。年1回、決算期末の企業が多いが、半年に1回の会社もある。

「優待が年2回の銘柄は1回の銘柄に比べ、『権利落ち』が小さい傾向にあることも、気に入っている理由です」(rikaさん)

 優待を得るには、株主の権利が確定する「割当基準日」に株を持っていればよい。長期間保有せずにその後売却しても、優待を受けられる。このため、基準日が近づくと株価は上昇し、その後は「権利落ち」で下落する傾向が強い。優待ねらいとはいえ、高値づかみは避けたい。基準日が少し先の銘柄をねらったり、権利落ちしたタイミングで拾って次の基準日を待ったりするのも手だ。

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