田原総一朗「安倍外交はトランプ氏との『親密アピール』だけでいいのか」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「安倍外交はトランプ氏との『親密アピール』だけでいいのか」

連載「ギロン堂」

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両首脳が強調した「親密度」。果たして本当に健全な関係なのだろうか (※写真はイメージ)

両首脳が強調した「親密度」。果たして本当に健全な関係なのだろうか (※写真はイメージ)

 ただ、もし民進党が政権をとっていたとして、その首相はトランプ氏の大統領令にどのように反応できるだろうか。日本は移民に対して先進国の中で極端に消極的な国である。しかも安全保障を大きく米国に依存している。民進党の幹部たちに聞いても、明確な答えは得られなかった。朝日新聞は、なんと分析するだろうか。

 ところで、2月11日の産経新聞が「私は朝日に勝った」「俺もだ」という見出しで、次のような記事を載せた。

「昨年11月の米ニューヨークのトランプタワーでの初会談で、軽くゴルフ談議をした後、安倍はこう切り出した。

『実はあなたと私には共通点がある』

 怪訝な顔をするトランプを横目に安倍は続けた。

『あなたはニューヨーク・タイムズ(NYT)に徹底的にたたかれた。私もNYTと提携している朝日新聞に徹底的にたたかれた。だが、私は勝った…』

 これを聞いたトランプは右手の親指を突き立ててこう言った。

『俺も勝った!』」

 産経新聞は、このやりとりが両者を結びつけたのではないか、と示している。安倍首相は朝日新聞に批判されながら、高支持率を得ていることを言いたいのであろう。だが、このままトランプ氏に言うべきことを言えない状況が続くことが、果たして本当に健全な関係なのだろうか。

※週刊朝日 2017年3月3日号


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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