そして、「もう女の子じゃないんだから、おたくら」と吉高たちを凍らせるドS男KEYを演じるのは、坂口健太郎。白い。金髪キャラがリアルに登場したら、まぁ白い。どんなにキツい毒を吐いても、ホワ~ッとした湯気の向こうでふんわりふくらんでる、お前はハンペンか! 「女同士でタラレバつまみに酒飲んでろよ!」って、お前をつまみに酒が飲めるわ。

 きっと、このドラマのターゲットは、本来のタラレバ層ではない。「ここにあるのが愛なのかどうかなんてわからない。でも、私たちは進んでいくしかないんだ。時間は巻き戻せないから」などという吉高のポエムに「しみる~」「わかる~」「泣いちゃった~」と、キュンキュンできる層なのだ。

 そして確信できたこと。「だいたい漫画と3歳違うって、この3歳がでかいんだよ」「あんな可愛くてモテないはずないじゃん」などと、居酒屋で女子会開いてこのドラマについてガタガタ言ってる皆さん(と私)。そうお前らが、真のタラレバ女ですから。

週刊朝日 2017年3月3日号