1994年に世界3大バレエ団の一つであるロイヤルバレエ団でプリンシパル(主役級のダンサー)になると、翌年、マシュー・ボーン氏から、男性ダンサーだけで演じる新解釈の「白鳥の湖」への出演オファーが舞い込む。同作品はローレンス・オリヴィエ賞など、30以上の賞を受賞し、彼自身も99年トニー賞ミュージカル主演男優賞にノミネートされた。その後、念願だったミュージカルに進出。2012年に誕生した「SINGIN’ IN THE RAIN~雨に唄えば~」では、映画でジーン・ケリーが演じたドン役が絶賛され、作品自体も大ヒットした。14年に日本初上演された同作が、今年4月、約1カ月にわたり上演される。

「気づけば、いろんなことを経験してきました。端から見れば、寄り道だったり、遠回りのように感じられるかもしれません。でも、一度きりの人生、進むべき道が真っすぐすぎてもつまらないと思いませんか? 私は、失敗してもすぐ忘れられるタイプなので(笑)、目の前のことに集中して、もしダメだったらすぐ次のチャレンジを探します。何事も、大切なのは、“やってみること”です」

週刊朝日 2017年2月24日号