物憂げな表情も魅力だった山口百恵さん (c)朝日新聞社
物憂げな表情も魅力だった山口百恵さん (c)朝日新聞社

 1月下旬に東京ドームで開催された「東京国際キルトフェスティバル」。初日に秋篠宮紀子さまも出席された祭典で、毎年、多くの来館者が関心を寄せ、作品の前には人だかりができるキルト作家がいる。その作家の名は三浦百恵さん(58)。ご存じのとおり、昭和の歌謡界を彩った伝説のアイドル山口百恵だ。

 今回、百恵さんが招待作家の一人として特別企画に出展した作品は、黄、赤、青、緑……と色鮮やかなグラデーションで構成された美しく大きなタペストリー。テーマは「エメラルド城への小径」で、オズの魔法使いの主人公ドロシーが夢うつつの中で見た風景を表現したという。作品を見たキルトファンのツイッターには、「素晴らしくて、感動」「素敵なキルト」などと称賛の声が上がる。

 百恵さんがキルト教室に通い始めたのは、今から30年ほど前。俳優の三浦友和さん(65)と結婚し、2人の子供を出産した後だ。

「長男の祐太朗君や次男の貴大君が小さいころは、子供たちのためにテディベアを作ったりもしていました。彼女は母と子の交流を、キルトを通じて持っていて、ライフワークとして確立していったのです」(女性誌記者)

 ベッドカバーなどの日用品も一針一針縫った手作り。家族のために始めたキルトは、今や生徒に教えるほどの腕前だ。そんな百恵さんの作品を通じてみえてくるのは、「家族」への思い。過去に出展した作品には、5歳年下の実の妹を思って作りあげたもの、夫への感謝と愛情を込めたものなどがある。

 そして今回。“あるメッセージ”が込められていたのではないかと、百恵ファンの間では盛り上がった。特別企画以外のブースに出展した二つの作品が、おとぎ話に出てくるような白い子供用のベッドにかけられた赤い縁のカラフルでキュートなベッドカバーと、暖かそうなベージュ系のラグマットだったからだ。

「“女の子のベッドカバーよね”“これ、子供用よね”などとファンが口々に話していました。実は、百恵さんは2人のお子さんの次にもう一人、女の子も欲しくて、そのための部屋も用意したんです。ただ、それがかなわなかった。そういう経緯もあって、女の子のお孫さんを望んでいるのかもしれないと、ファンは感じたようです」(同)

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