イキイキと元気な三星さんの暮らしぶりには、31歳の記者も見習いたい点がたくさんある。では、今回の取材で聞いたアンチエイジングの専門家らの話を紹介しよう。

 まず気をつけたいのが食事。『習慣力で若返る!』などの著書がある人気ドクター、日比野佐和子さん(46)=Rサイエンスクリニック広尾院長=は言う。

「特別な治療やケアをするのではなく、ちょっとしたことに気をつけるだけで、若さに差が出てきます」

 日比野さん自身、肌年齢22歳、血管年齢30歳、骨年齢24歳、視力2.0と、驚異のアンチエイジングを体現。20代といっても通用する容姿の持ち主だ。

 日比野さんは一日の食事の中で、血糖値が急激に上昇しないことを意識しているという。まず、具体例を一つ。脂質と糖質のバランスが取れた朝食をしっかり食べること。朝食の栄養分には、起床時の血糖値を上げ、内臓や神経、脳の働きを正常に戻す働きがある。

「エネルギー消費量を高める食事の分量は、朝食5:昼食3:夕食2の割合がおすすめ。朝食を抜いて、空腹の時間を長く取りすぎると、昼食や夕食の後の血糖値が上昇しやすくなります」

 さらに同じメニューの食事でも、食べる順序を変えるだけで血糖値の上昇は抑えられ、太りにくくなるという。その目安となるのが、食後の血糖値の上がり方を数値で示した「GI値」だ。低GI食品の代表的なものが、食物繊維の豊富な野菜やキノコ類、ナッツやチーズなど。定食なら、いきなりご飯やパンから食べ始めるのではなく、サラダや汁物から先に食べ始めると良い。

「小腹が空いたら、ナッツをつまみましょう。血糖値の上がりにくい午前中に1回、夕食までに1回、間食として食べるのがおすすめです。食べすぎを防ぎ、血糖値の上昇を抑える効果も期待できます」

 油選びですすめるのが、「亜麻仁(あまに)油」や「えごま油」などのオメガ3系油。亜麻仁油には高血圧や心臓病、がんの予防効果のほか、アレルギー症状を抑える働きがあるとされる。えごま油には認知症の予防や美肌効果があげられる。

次のページ