田原総一朗「安倍政権が天皇陛下の意向を忖度しない理由」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

田原総一朗「安倍政権が天皇陛下の意向を忖度しない理由」

連載「ギロン堂」

このエントリーをはてなブックマークに追加
ジャーナリストの田原総一朗氏が、天皇陛下の退位問題について持論を展開(※写真はイメージ)

ジャーナリストの田原総一朗氏が、天皇陛下の退位問題について持論を展開(※写真はイメージ)

「今度の話(退位)については、ずいぶん前から考えていた。明治以前には、途中で譲位をしたり、いろんな形でいらした天皇がたくさんいる。それがいろんな結果を生んだのは確かだ。けれど、譲位は何度もあったことで、僕がいま、そういうことを言ったとしても、何もびっくりする話ではない」

 そして天皇は、こう話したという。

「この問題は、僕のときだけではなくて、将来を含めて譲位ができるようにしてほしい」

 明石氏は天皇が皇室典範の改正を求めていると理解し、そのことを仲介者を経て杉田和博官房副長官に伝えたが、杉田氏は「今上陛下一代限りの退位であれば、合意を取りまとめることができるでしょう。しかし、将来まで含めた恒久的な制度については、国会議員の総意を得るのは大変難しい」と答えたという。明石氏は有識者会議の設置前から特例法という政府の方針が決まっていたのではないかと、不満を込めて書く。

 なぜ、政府は天皇の意向を無視するかたちで、特例法でまとめようとしているのか。もしも皇室典範の改正となれば、女性天皇、女系天皇、女性宮家の問題なども議論しなければならず、そうなると反対意見などが多く出てきてまとまらなくなる。杉田官房副長官はこのように説明したようだが、実は女性天皇、女系天皇、女性宮家などには安倍首相自身が反対しているのではないか。杉田官房副長官が独断で説明できるはずがないからだ。

週刊朝日  2017年2月3日号


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

関連記事関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加
あわせて読みたい あわせて読みたい