スマホを包み込んで使えなくする「スマホ封印太郎」
スマホを包み込んで使えなくする「スマホ封印太郎」
スマホの利用を制限するアプリ
スマホの利用を制限するアプリ

 入試シーズンの今の時期、受験生は1分1秒も大切に、追い込みの勉強をしたいだろう。一方で、スマートフォンを使った動画視聴やSNSなど、勉強の時間と集中力を奪いかねない誘惑もある。便利なだけに、ついつい触ってしまうスマホ。志望校合格に向け、受験生はどうつきあうべきか。

 まず最初に、あるデータからお伝えしたい。

 高校生の1日のインターネット利用時間は平均約192分で、うちスマホの利用が同約158分。高校生の約13%は、スマホを1日5時間以上触っている。昨年3月に内閣府がまとめた「青少年のインターネット利用環境実態調査(2015年度)」の結果だ。

 高校生は毎日、平均2時間半以上触っていることになり、日常生活に溶け込んだツールだと痛感する。受験の情報検索にも、友達との励まし合いにも、受験会場に向かう電車の時刻表代わりにも、時計代わりにも。

 いつも触ってばかりのわが子に、「やりすぎだから、スマホをとりあげる」と注意し、猛反発された保護者も多いだろう。

 そこで考えたいのは、子どもに対し、“スマホ時間”と“脱スマホ時間”の使い分けを意識させること。これに役立つさまざまなアプリが提供されている。

「スマホの前に集中できるタイマー ネットは後で!」は、勉強や読書などに何時間とりくみ、その後に何分間休憩するかを管理できる。優先して集中すべき時間と、自由な時間とを使い分けるためのアプリだ。

「勉強タイマー」は、設定した時間中のネット通信ができなくなる。勉強中にメールやメッセージが届き、ついつい脱線することを防げる。勉強時間の記録もでき、受験生向けだ。

「Forest」「スマホをやめれば魚が育つ」は、スマホを触らないことで遊ぶ「スマホ封印ゲーム」。勉強時間を設定してその間に操作しなければ、木や魚が育っていく。タイマーだけでは自律しにくい人は、ゲーム要素も加味して時間を管理できる。

 もっとシンプルに、強制的に使えなくする方法のアプリもある。

「タイマーロック3」は集中したい時間を設定すると、スマホにロックがかかり、電話以外の機能を使えなくなる。どうしても解除したい場合、100円課金されてしまう。自分でロックをかける意志の強さは必要だが、勉強中も触ってしまうと悩む受験生には、利用価値がありそうだ。

 ロックのアプリは今のところ、Androidにしかなく、iPhoneでは使えない。また、スマホ漬けをやめるのもスマホ頼みか、との思いの保護者もいるかもしれない。

 そんな人には、スマホを包み込み、物理的に“封印”する商品もある。

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