どんな人がどの神社に行っていたのか。(※イメージ)
どんな人がどの神社に行っていたのか。(※イメージ)

 時代の覇権を握った天下人、つまり武将、政治家、財界人に至るまで成功した人にはある共通点があった。それは神社に行っているということ。どんな人がどの神社に行っていたのか。主な神社をまとめた。

■関東最古の神社勝利の神を祀る
【鹿島神宮】長期政権を誇った佐藤栄作
 茨城県鹿嶋市にあり、常陸国一宮で神武天皇時代の創建とされる関東最古の神社。日本神話に登場する勝利の神・タケミカヅチ神を祀り、古来、武士の崇敬を集めてきた。佐藤栄作元首相は総理大臣時代、自分が参拝に行けない場合でも代理参拝を欠かしたことがないほど鹿島神宮を篤く信奉していた。神の使いとして鹿が境内にいる。

■天下の険に鎮座する関東総鎮守
【箱根神社】戦後の指導者・吉田茂
 757年創建の関東総鎮守・箱根権現として崇敬を集める。源頼朝をはじめ武将が戦勝祈願をした。朱塗りの社殿は徳川家康が寄進。吉田茂も篤く信仰し、芦ノ湖にある鳥居の扁額の書は吉田茂によるもの。箱根神社の摂社九頭龍神社は縁結びの神として特に女性に人気。境内に湧く龍神水は、ご利益を引き上げてくれるかもしれない。

■航海の神様を祀る世界遺産候補
【宗像大社】出光興産創業者・出光佐三
 福岡県宗像市にある宗像大社は、沖津宮、中津宮、辺津宮の三社からなり、全国7千あまりの宗像神社、厳島神社の総本社である。沖津宮(沖ノ島)は一般の人が立ち入ることができない神聖な場所で、島内の遺物約8万点が国宝に指定されている。出光佐三は宗像大社をことのほか篤く信仰し、私費を投じて大社の再興に貢献した。

■平家繁栄を支えた実行力を授ける神
【厳島神社】一代で大国を築いた毛利元就
「神に斎く島」が語源とされ、島そのものに神が住んでいるとされる。平清盛をはじめとする平家から崇敬を得て神社は繁栄する。その後、毛利元就が戦勝祈願をしたり、豊臣秀吉が九州征伐の際に参拝したりし、いずれもその後の戦で勝利を収めている。平家が繁栄したことから、開運祈願に参拝者が多く訪れている。

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