ミッツ・マングローブ「祈るより消費! それがオシャレなクリスマス」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ミッツ・マングローブ「祈るより消費! それがオシャレなクリスマス」

連載「アイドルを性せ!」

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イブに恋人と過ごしたり、友人とパーティをしたりといった経験がほぼないというミッツ氏。氏の理想のクリスマスとは? (※写真はイメージ)

イブに恋人と過ごしたり、友人とパーティをしたりといった経験がほぼないというミッツ氏。氏の理想のクリスマスとは? (※写真はイメージ)

 聖子ちゃんや明菜ちゃんを始め、ミコちゃんこと弘田三枝子、お嬢・美空ひばりなどが歌う『ジングルベル』各種。由紀さおり・安田祥子姉妹による多重アカペラ録音の賛美歌。曲調がまさかのオフコース風で度肝を抜かされる、松山千春さんのオリジナルクリスマスソングなど。様々な思惑で誕生したであろうクリスマスソングを収集するのも、また一興。中でも傑作なのが、92年に美川憲一さんが発表された『美川憲一のオシャレなX,mas』というアルバムです。当時高校生だった私の『オシャレ概念』を見事に粉砕したこの作品。美川さんの低音が地鳴りのように響く『きよしこの夜』や、ラテン調にアレンジされた『赤鼻のトナカイ』、今もってどの市場に向けて作られたのか分からないオリジナル曲『淑女は聖夜に恋をする』など、これを聴けば今日から貴方もクリスマス好きにならずにはいられない全7曲。名盤! もちろん現在は廃盤! 私もこれぐらい攻撃的な気構えでクリスマスに加担できるよう、もっと精進しなければと思わせてくれる一枚です。

 さて。今シーズンも安定して、日本のクリスマスを一手に牛耳る山下達郎・竹内まりや夫妻。スタンダード化したステータス。もはや完全なる勝者です。それにしても、『クリスマスが今年もやって来る♪』と散々フライドチキンを煽っておきながら、いざ当日は、『きっと君は来ない、ひとりきりのクリスマス・イブ♪』って。ずいぶんな話です。しかも夜更け過ぎまで雨ですからね。これぞまさに諸行無常。資本主義は刹那とわがままの上にある。廻れ、経済! メリークリスマス!

週刊朝日 2016年12月30日号


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ミッツ・マングローブ

ミッツ・マングローブ/1975年、横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業後、英国留学を経て2000年にドラァグクイーンとしてデビュー。現在「スポーツ酒場~語り亭~」「5時に夢中!」などのテレビ番組に出演中。音楽ユニット「星屑スキャット」としても活動する

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