室井佑月「愛国者ってどういう人?」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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室井佑月「愛国者ってどういう人?」

連載「しがみつく女」

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週刊朝日#室井佑月
米軍の輸送機オスプレイが“不時着”し大破した事故を論じるマスコミについて、室井佑月氏が持論を展開(※写真はイメージ)

米軍の輸送機オスプレイが“不時着”し大破した事故を論じるマスコミについて、室井佑月氏が持論を展開(※写真はイメージ)

 それって意味があるのかしら? 在沖縄米軍トップのニコルソンさんの暴言を取り上げ、オスプレイの危険性や、沖縄に基地を押し付ける意味、理不尽な日米地位協定などについての特集を組めばいいのに。

 ちゅうか、とことん腐っているのな。15日の沖縄タイムスに、「事故は『墜落』か『不時着』か 米軍は機体大破でも『墜落』使わず」という記事が載っていた。

 米軍が使っちゃダメと言ったからかね? 大手新聞もテレビのニュースもみんな「不時着」という言葉に統一されていた。

 機体が大破していても、不時着。事故を大したことにしたくないからだろう。

 これから佐賀県でも千葉県の木更津でもオスプレイは飛ぶことになる。人々の考えるきっかけを奪おうとするメディアは、もうメディアの体をなしていない。

 カジノ法案についてもきちんと報道している? なぜ、この国の刑法は賭博を禁止しているのか?

 12月2日、国会の中で質問されて、法務省の人がはっきり答えていた。

「勤労の美風を害するばかりでなく、副次的な犯罪を誘発し、さらに国民経済の機能に重大な障害を与える恐れすらある」

 わかりやすい。ワイドショーなど、ボードでも取り上げやすいと思うが。

 ま、政府が右と言うことを左と言うわけにはいかないのね、きっと。

 あたしは政府が間違ったことをしていたら、間違ってると言えるのが愛国者だと思うけど。

週刊朝日  2017年1月6‐13日号


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室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

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