たった10分で作れる(撮影/写真部・岸本絢)
たった10分で作れる(撮影/写真部・岸本絢)

 来客の多い年末年始には、果物の芸術でおもてなしはいかが。美しい「宝石」が、10分で作れます。

【写真で手順を解説】作り方はこちら

 優美な姿の白鳥、ハートを模(かたど)った宝石箱……。身近な果物を使った芸術的な「ジュエルフルーツ」は、それぞれわずか10分で作られたものだ。

 考案者の村上しずかさんは、調理師学校を卒業後に和食店で働き、伝統的な野菜の飾り切りに惹かれた。その後、タイのフルーツカービングなど世界各国の飾り切りを学んだことで、独自の世界を切り開いたという。

 その特徴は、【1】ぺティーナイフ一本でできる、【2】10分以内で作れる、【3】捨ててしまう部分もうまく利用する、の3点。スクールを開くなど技術の伝授にも熱心だ。

「フルーツは、料理や味付けをすることなしに、切って飾るだけでゲストに喜んでいただけるんです」

 初心者にもできるレシピを紹介してもらったので、年末年始はジュエルフルーツでおもてなしを。

【初心者でも10分で作れる簡単ジュエル正月版】
材料は、ミカン1個(これで2個作れる)、リンゴ1個(これで6個作れる)、イチゴ1個。ブルーベリーがあれば彩りとして用いたい

【1】ミカンは横に2等分した後、底部となる端を切り落とす。果肉をくりぬくようにして、皮を外す

【2】果肉、皮、底部の三つに分かれる

【3】底部を皮の中に置き、これを器として利用。4~5等分にカットしたミカンの果肉、縦に2等分したイチゴを盛りつける

【4】リンゴは縦に2等分した後で塩水につける。両端を切り落としてから3等分し、芯の部分をくりぬく

【5】両端を切り落とす。3カ所に、ナイフを寝かせてV字形の飾り切りを入れる

【6】楊枝を3本刺し、交差する部分を紐で結び支点を作る。リンゴの皮を小さく切ってのせると、白地に赤で美しい

週刊朝日 2016年12月30日号